066.高度経済成長

日本経済は1955年から1973年の間に、年平均で10%の成長を続けました。これを( 高度経済成長 )といいます。

  • 日本は、1955年から1973年にかけて、「国内総生産」が急激に増加し、「高度経済成長」をとげました。

所得の増加

  • 輸出の増大が、企業の生産を拡大させ、これにより「労働力」の不足が生じ、企業は労働力を確保するため「賃金」を上げるので、家計所得の増加につながりました。

生活の変化

  • 洗濯機などの電化製品が家庭に普及し、くらしが便利になりました。
  • 家事にかかる負担が軽減され、女性の社会進出が進みました。
  • 自動車保有台数も増えました。
  • 東京などでは多くの労働力が必要となり、東北地方からの「出かせぎ」者の数が増加していきました。

過密と過疎

  • 高度経済成長期に、東京圏では工業をはじめ様々な産業が発展しました。
  • 多くの人が仕事や便利な生活を求めて移住してきました。
  • 都市では、人口が集中して「過密」状態となり、交通渋滞などの問題がおこりました。
  • その一方で、農村などでは、地域の人口が減り、「過疎」化が進み、後継者不足などの問題が生じました。

公害問題

  • 公害問題が発生し、大気汚染などによって生活環境が悪化しました。
  • 1971年に環境庁が設置されたのは、高度経済成長期に深刻化した公害問題に対応するためです。

高齢社会との関係

  • 高度経済成長期に、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県では「事業所数」が大きく増加しました。
  • これらの都県では、今後、75歳以上の人口の急速な増加が予想されています。
  • これは、高度経済成長期に増加した事業所で働くために地方から移り住んだ多くの人が、今後75歳以上になっていくことと関係があります。

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